年金アドバイザー2級とは?
銀行業務検定協会が実施している民間の資格です。2級と言っても1級は存在せず難易度の高いオール記述式の試験となります。経済法令研究会によると・・・
経済法令研究会のHPより
年金専担者等を対象に、年金・公的保険に関する顧客相談や内部研修・指導に応じるための実践的・専門的知識について、その習得程度を測定します。
合格しました
手ごたえもなく不安でモヤモヤした日々を2カ月過ごし、ついに5月7日、結果が送られてきました。結果は「69点」で合格!落ちていてもしかたない、合格していてもギリギリ60点と思っていたので素直にうれしい結果でした。平均点を見る限り、やはり問3、5、8の厚生年金保険と企業年金は苦戦しています。
問1. 最近の年金制度等の改正等について
制度の理解と法改正が主に問われます。今回は「マクロ経済スライド」の仕組みと既裁定者の年金額が問われました。ここは得意分野なのでスラスラと・・・・既裁定の満額を記入しないといけないのに、新規裁定者の795,000円と書いてしまった。次の2問目は「令和7年」に改正予定の高年齢雇用継続給付の穴埋めが!いや令和6年の法改正までは追っかけているけど令和7年の改正までは💦 なんとかニュースの知識で知っていた15%→10%と対象となる生年月日は令和7年に60歳に到達する生年月日を山勘で記入したら正解していましたが、そんな先の改正まで出題されるとは恐るべし。公式問題集の改正ページには載っていませんので知識問題ですね。本当に厳しい。
(2)特例的な繰下げみなし増額制度については、制度をちゃんと記述したので部分点は取れたとおもいます。
問1. 最近の年金制度等の改正等について
(1)
① 物価変動率〇
② 上回る〇
③ マクロ経済スライド〇
④ 795,000✕ 792,600円
⑤ 50✕ 64%
⑥ 10〇
⑦ 昭和40年4月2日〇
マクロ経済スライドの解説はこちら↓
問2. 老齢基礎年金
ここは、ちゃんと月数計算が出来たら解ける問題。逆に、最初の納付済期間と合算対象期間を間違えると3問失う危険な問題。丁寧に解いたつもりが最後の総支給の計算で「振替加算」をしなかった。だって厚生年金被保険者期間が16年しかないから、そもそも加給年金が加算されない人と早とちり。問題の前提を良く見直すと、障害厚生年金2級が支給されている!加給年金が加算されてる!
今後受験されるかたは、気を付けましょうね。加給年金は20年以上被保険者期間を持つ老齢厚生年金だけではありません。(4)は解けないといけない問題ですね。時間にあせって誤爆しました。
問2. 老齢基礎年金
(1)
① 333〇
② 12〇
(2) 759,214✕
(3) 5,864〇
(4) クレジットカード払いはできない✕
↓ 口座振替などは可能
3年度以降✕
↓ 新しい期間の分から納める
問3. 老齢厚生年金
老齢厚生年金はやられましたね~。64歳時は長期特例44年も確認、定額部分が支給されるので加給年金もOK。なのに月数を1カ月計算ミス💦 そして65歳からの本来支給では、年下の妻は1カ月の歳の差!つまり加給年金は・・・・翌月支給なので・・・あとは分かりますよね?こまかく支給要件をチェックしないと間違えます。3点(´;ω;`)
問3. 老齢厚生年金
(1)2558,540✕
(2)1,802,460✕
(3)
① 1,012,500〇
② 何て書いたか忘れた
問4. 在職老齢年金
この問題は、捻りようがないので確実に得点源にしないとダメな大問。9点でした。そこまで難しくないので停止の額なのか?支給の額なのか?年額か月額か?を気を付けましょう。定時決定と随時改定の穴埋め問題は楽勝。
問4. 在職老齢年金
(1)
① 123,000〇
② 520,000〇
③ 955,485?この数字はありえないので転記ミスと思われる。
(2)退職時改定されない。資格喪失後1カ月経過する前に厚生年金保険の被保険者になったので。
(3)65歳に達した以後、毎年9月1日(基準日)に厚生年金保険の被保険者だと基準日前の期間を算定の基礎として翌月10月に年金額が改定される。部分点とれたかな?
(4)
① 9〇
② 7〇
③ 5〇
問5. 経過的な繰上げ支給
特別支給の老齢厚生年金が支給される人が繰上げを請求したときの問題です。男性の場合は、ほぼ引き上がっているので対象者が居なくなりますが、いわゆる1号女子は該当する人いますので、しばらくは出題続きそうですね。加給年金の年収要件で細かい部分が問われましたね。年収が850万以上であっても5年以内に(定年等)850万未満になることが明らかであれば要件を満たします。記述で失念していたので部分点になっていると思われます。
問5. 経過的な繰上げ支給
(1)1,095,076〇
(2)E子さんは厚生年金保険の被保険者期間を20年以上有し、65歳に達した当時、生計を維持する65歳未満の夫がいる。夫が65歳に達するまで支給される。部分点かな
(3)無回答 時間があれば解けるはず・・・✕
(4)一生、減額された年金額が支給される
繰上げ支給後の傷病が原因での障害基礎年金が請求できない〇
問6. 障害給付
問6は出来るだけ得点を稼ぎたい所なので、要件は正確に記述できるよう何度も過去問で解いてきました。結果が出てよかった。しかし障害基礎年金の計算がなぜミスっているのか不明?
問6. 障害給付
(1)
① 初診日の前日において平成7年7月から初診日の属する月の前々月(令和4年8月)までの326カ月のうち保険料納付済期間が305カ月あるので保険料を納付しなければならない期間の3分の2以上を納めているので保険料納付要件を満たしている〇
② 令和8年4月1日前(65歳未満)に初診日があり、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月(令和4年8月)までの直近1年間は、すべて保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者)なので特例による保険料納付要件を満たしている。〇
(2)
① 3〇
② 6〇
(3)
① 1,451,150✕
② 960,461〇
(4)障害基礎年金および障害厚生年金は全額支給され労働者災害補償保険から支給される障害補償年金は一定額が減額される。〇
問7. 遺族給付
遺族給付の要件記述も毎年問われているので、何度も過去問を解くと書けるようになります。得点を稼いでいきましょう。長期要件で実月数も78カ月とメモが残っているのに、計算はなぜミスっているのか不明です。
問7. 遺族給付
(1)
① G夫さんの死亡は、老齢厚生年金の受給資格期間(25年以上)を有する者の死亡(長期要件)で、H子さんは死亡の当時、G夫さんに生計を維持されていた妻である。〇
② G夫さんの死亡は、国民年金の第1号被保険者として保険料納付済期間を10年以上有した者の死亡で障害基礎年金および老齢基礎年金を受けたことが無い。H子さんは、G夫さんの死亡の当時65歳未満で生計を維持されていた妻で、かつ継続した婚姻期間を10年以上有している。〇
(2)
① 763,025✕
② 377,625〇
(3)遺族厚生年金と死亡一時金✕
(4)K子 168,750〇
問8. 企業年金
確定拠出年金や確定給付年金、個人型、企業型とさらに組み合わせなど複雑難解です。苦手ですね~。穴埋めは20,000円と15,000円の数字は記憶しているが、どっちがどっちか忘れた💦。ここは社労士の選択式対策と同じで、勘で二問間違えるより確実な1点を取る為、両方とも20,000円を記入し1点稼ぎました。メリットデメリットの記述は確定拠出年金に対して記述したが、問題をよく見ると「企業型DC」に加入している人が同時に「個人型(iDeCo)」に加入した時のメリットデメリットだった。反省。
問8. 企業年金
(1)
① ideCo〇
② 55,000〇
③ 27,500〇
(2)無回答・・・✕
(3)
① 275,00✕
② 20,000〇
③ 12,000〇
④ 20,000✕
(4)メリット 掛金のすべてが、年末調整時に所得控除できる。✕
デメリット 60歳に達するまで取り崩すことができない。✕
問9. 年金と退職金の税金
退職金は確実に取りたい大問。過去問をしっかりこなせば大丈夫。後期高齢者医療制度は過去問に無かったけど出題されました。出題範囲が少しづつ広くなっている気がします。知識が問われますね。穴埋め①に60歳を書いてしまったのは恥ずかしい失態💦満点が狙える大問でした。
問9. 年金と退職金の税金
(1)
① 255〇
② 10,720〇
(2)900,000〇
(3)
① 60✕→65
② 180,000〇
③ 2〇
④ 現役並〇
退職金の記事はこちら↓
問10. 公的年金制度、社会保障、脱退一時金
年金定期便や社会保障制度が問われましたね。公的年金シミュレーターは知りませんでした。社会保障制度は必死に国名記憶したのですが制度を記述せよとの問でした。なんとか絞り出しましたが部分点は貰えているかな?脱退一時金が支給されない要件ですが「国民年金の保険料納付済期間が6カ月未満」と記述しましたが、そもそもそこをクリアした人で要件を満たせないのを書くべきだったのかな?模範解答に記載されていませんでした。
問10. 公的年金制度、社会保障、脱退一時金
(1)
① 誕生月〇
② 59〇
③ 付加年金〇
④ 年金ネット△→ねんきんネット
⑤ マイナポータル✕→公的年金シミュレーター
(2)原則、相手国の社会保障制度に加入して年金の受給資格期間に関しては通算される。特例として一時派遣(5年以内)の場合は、相手国の社会保障制度には加入せず、日本の社会保障制度に加入する。部分点?
(3)・日本国内に住所を有する〇
・老齢基礎年金の受給資格期間(10年以上)を満たしている〇
・国民年金の保険料納付済期間が6カ月未満?
脱退一時金の記事はこちら↓
試験を終えて
合格率は20.99%で例年並みですが、今回の試験は公式の過去問解説集に記載されていない「初問」が多かった印象です。幅広い知識が問われて難化していると思います。とはいえ、定番の問題も一定数ありますので確実に点数を取れる問題は落とさない。特に大問6「障害給付」、大問7「遺族給付」、大問9「退職金」です。基準点割れとかなく「総合点数で60点」とれれば良いので、この3問は繰り返し過去問を解いて確実に点数を取りましょう。
いろいろ偉そうな事かいてきましたが、落ちてもしかたないと思っていたので純粋に嬉しかった。老齢基礎年金とか老齢厚生年金、経過的な繰上げとか最初の計算をミスると後の問題も全て間違えることになるので点数を稼げません。しかも時間が凄くかかります。試験時間は3時間ありますが、そうとう計算に慣れていないと時間が足りません。あせって問題の前提を読み飛ばしミスが連発します。こんなに時間に追われる試験は初めてでした。年アド3級とは大違い💦
年金制度は奥が深く、このまま勉強を続けても終わらない気がしますが(法改正もあるし)年金王になれるように日々知識の向上に励んでいきます。
過去問の問題と解説がセットになった問題解説集です。最新版で法改正や新規裁定者の年金額等を頭に入れて繰り返し解いていくのが王道の勉強法です。
年金アドバイザー2級は、3級と違い公式テキストは存在しません。よって社会保険の知識が無いと問題が解けない為、別途テキストを用意しないといけません。私は、この実務本で企業年金等(確定拠出年や確定給付年金)のアップデートをしました。法改正が激しい所なので最新版が必要です。
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